リップル(Ripple)の海外送金システムは未完成?開発責任者がxCurrentテスト失敗容認

リップル(Ripple)の海外送金システムは未完成?開発責任者がxCurrentテスト失敗容認

Rippleの海外送金など決済システムの1つが、送金テストの結果、分散型台帳としての機能を果たしていないことが分かった。ロイター通信(2018年6月14日)が、Rippleのシステム責任者の発言を伝えた。

ロイターは「銀行は当面、Rippleの分散型台帳(XRP Ledger)技術によって決済処理しない可能性がある」との見出しで、Ripple社の発言を引用して、銀行間のテストの結果、技術的に海外送金ネットワークとしては当面利用しにくいとことが分かったと伝えている。

xCurrent利用した海外送金テスト失敗、可用性とプライバシー要件満たさず

Ripple社のチーフクリプトグラファー(Chief Cryptographer:暗号作成責任者)であるデビッド・シュワルツ氏は6月13日、同社送金サービスを銀行が採用するかどうかとのロイターの質問に答えて、そのスケーラビリティ(可用性)とプライバシー問題と関連して、「当社はそのような状況に至っていない」ことを認めた。

同氏は「当社顧客の多くから聞いている話によると、システムはプライベートな個人取引として保ち、毎秒数千の処理を行い、考えられるすべての通貨や資産タイプに適応するには絶対に必要になる」と語った。

銀行業界はこの2,3年、海外送金など決済処理を迅速か低料金で実施する、ブロックチェーン技術を展開するシステム開発を競ってきた。Rippleは銀行間の海外送金にシステムの1つであるxCurrentを推奨してきた。

Rippleはこれまで、銀行取引部門とブロックチェーンベースの技術の実装に結び付けることでは、 最初に技術開発したという優位を保持してきた。しかし、Rippleは5月に米国-メキシコ間で、送金取り扱い事業者ViamericasとMercuryFX両社間の送金テストを実施した結果、xCurrentプラットフォームとともにXRPトークンそのものが当面、銀行では利用しにくいとの結論に達したことを認めた(このテストは当初は成功と報道された)。

「数十行の銀行がXRPを利用」というCEO発言と相反

この結果は、Rippleのブラッド・ガーリングハウス最高経営責任者(CEO)の発言と相反する。同CEOは6月12日「XRPトークンは、決済目的に最高のデジタル資産である」と断言した。また、数十行の銀行が、XRPを利用する海外送金システムの開発を目指していると語っていた。

シュワルツ氏は「xCurrentネットワーク技術そのものは、分散型台帳(DL)ではない」ことを認めた。xCurrentは、スペイン大手のサンタンデール銀行が4月、「One Pay FX」と呼称する国際的な送金サービス向けシステムの運用を開始して、初のブロックチェーンベース技術として国際的反響を呼んだばかりだ。同銀のコメントはこの時点で出されていない。

関連:リップル(XRP)技術利用の送金アプリ「One Pay FX」がサービス開始

xCurrentを使ったシステムを利用した今回のテストに参加した銀行はそれぞれ、共有台帳にアクセスできないことが分かった。EthereumあるいはHyperledgerなどの分散型台帳ではそのようなことは起きていない。

Rippleのインターレッジャー・プロトコル(ILP)の真価が問われている

Rippleの顧客アクセス担当シニアバイスプレジデントのマーカス・トリーチャー氏はロイターに対して、「われわれは使い慣れたクラシックなブロックチェーンでテストを開始した。銀行からの報告によると、ブロックチェーンで全世界(海外送金作業全体)を掌握することはできなかった」ことを認めた。

XRPが提供するネットワークシステムと技術について、擁護者は共有される記録は効率性を上げ、データの食い違いもないと推奨してきた。しかし、シュワルツ氏は、Rippleの分散型台帳が、銀行にとってはまだスケーラブルでプライバシーも十分保護されないことを認めた。xCurrentは即時決済可能な、不変のインターレッジャー・プロトコル(interledger Protocol、ILP)であるとのRippleの主張は、今回の結果で果たして覆るのか?

(フリージャーナリスト、大手マスコミOB記者:長瀬雄壱)

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参考
REUTERS
Bitcoinist

Source: 仮想通貨ビットコイン

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