ビットコイン(BTC)をイーサリアム(Ethereum)上のトークンにするWBTCへのインパクト・批判

ビットコイン(BTC)をイーサリアム(Ethereum)上のトークンにするWBTCへのインパクト・批判

イーサリアム上でビットコインをトークン化するWBTC

ビットコイン(BTC)をイーサリアム(Ethereum)上のトークンにする取り組みである「WBTC(Wrapped BTC)」が発表されました。

下記がホワイトペーパーです。
https://www.wbtc.network/assets/wrapped-tokens-whitepaper.pdf

同プロジェクトは、KyberNetwork、RepublicProtocol、BItGo の3プレイヤーがイニシアチブをとるプロジェクトです。

「Kyber Network(カイバーネットワーク)」は、DEX(分散型取引所)やDApps(分散型アプリケーション)で裏でスワップを行うシステムを作るプロジェクトで、「Republic Protocol(リパブリックプロトコル)」はダークプール取引所です。「Bitgo(ビットゴー)」は、取引所向けのセキュリティやカストディサービスを行う企業で、セキュリティ関係に取り組むプロジェクトとして業界で最も古い1社であり、信用度も高いです。

WBTCは、イニシアチブを取る企業がカストディを行い、ビットコインをERC20トークンとして、Ethereumに持ち込むというものです。スマートコントラクトなどを用いて第三者を信用しない技術で、これを実現するのではなく、カストディを使うという手法をとっています。

ただし、ビットコインはブロックチェーンで誰でも各アドレスにどれだけのビットコインが保有されているかを検証でき、Ethereumで発行されているERC20トークンも同様であることからテザー(Tether)よりはるかに透明性は高いと言えるでしょう。

WBTCに賛同するローンチメンバーとは

MakerDAO、Dharma、Airswap、Gnosis、IDEX、Radar Relay、Compound、DDEX、Hydro Protocol、Set Protocol、Pryctoがローンチメンバーとして同プロジェクトに賛同しています。これらのプロジェクトの多くは、DEXプロジェクト、または、DEXに関連する分散型金融のスタックレイヤーです。

これらによって、DEXでビットコインを取引しているようなユーザー体験をすることができるようになります。DEXでは、ETH建てでしか取引できなかったことがひとつのネックでしたが、WBTCによってビットコイン建てで取引ができるようになります。

さらにイーサリアム(Ethereum)上で、ERC20としてトークン化されているので、WBTCを使って、スマートコントラクトを用いたレンディングや、SetProtocolを使用してバスケットにするなどEthereumの金融レイヤーにビットコインが入りこむことになります。

dYdXのようなスマートコントラクトを用いたショートWBTCのようなものもすぐに出てくるはずです。

こういったDEXや二次流通でWBTCを取得することに関して特にKYC(顧客確認)は必要ないですが、ビットコインをWBTCに直接変換をするには、KYCが必要なようです。

WBTCに対する批判とその所感

ビットコイン(BTC)をイーサリアム(Ethereum)上のトークンにするWBTCへのインパクト・批判

さて、このWBTCについて批判的な意見も国内外で散見します。

「何故、トラストレスなAtomic swapを選択しないのか」「トラストエンティティによるカストディはサポートできない」等の意見が主です。

とはいえ、Kyber Network(カイバーネットワーク)自体は、ビットコインをEthereumに持ち込むことを、より第三者を信用しなくてもできる手法含め長期間模索しており、結果とった手法が今回の取り組みです。

それだけトラストレスに異なるブロックチェーンを接続することはハードルが高く、この分野を目指していたプロジェクトは様々ありますが、ローンチ前の進捗はいずれも時間がかかっている実情があります。その点では、極めて現実的かつ、かなり利便性が上がる取り組みだと言えます。

また、イーサリアム(Ethereum)に様々な金融商品をこれからトラストオラクルやカストディを使いながらブロックチェーン上でトークン化することになりますし、どれだけ批判されてもこのような使われ方が、今後のブロックチェーンのトレンドであるというのが、筆者の見解です。

同プロジェクトチームも、今後その他の金融資産を同様の手法で扱っていくとしています。

また、WBTCのような手法を取り入れることで、「ビットコインの流動性をそのままイーサリアムの金融レイヤーで活用する」ということができています。

なお、ビットコイン(BTC)が間接的にイーサリアム(Ethereum)のブロックチェーン上、Ethereumの経済圏で使われるということは、ビットコインのユースケースが増えることでもあり、ビットコインにとってポジティブであるとも言えます。

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関連:Kyber Network(カイバーネットワーク)CEOが語る、分散性の重要性や今後の展望とは?


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Source: 仮想通貨ビットコイン

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