第3回:STO(セキュリティ・トークン・オファリング)市場のエコシステム~主要プレイヤーまで解説

第3回:STO(セキュリティ・トークン・オファリング)市場のエコシステム~主要プレイヤーまで解説

Node Capital調査センター
朱子川

本コラムは、仮想通貨・ブロックチェーン業界で話題の「STO(Security Token Offering/セキュリティ・トークン・オファリング)」についての解説記事となり、今回で3回目の更新です。第1回第2回ではSTOの基本概要、SEC登録届出プロセス、STO実施時に適用される免除規定などをお伝えしました。

3回目となる今回は、STO市場のエコシステムや主要プレイヤーを概観していきます。

▼過去記事
第2回:STOに適用の免除規定~コンプライアンス要求まで解説

STO市場のエコシステム・主要プレイヤーたち

セキュリティトークンのインダストリー・チェーンは、アセットのトークン化プラットフォームと標準規格、流動性プロバイダー、取引所、ウォレット、デリバティブ、ステーブルコイン、規制当局、KYCサービス、コンサルティング会社、トークン化されたファンド、アセットバックトークン等を包括しています。

その中でも最も重要なプレイヤーは、トークン発行プラットフォーム、セキュリティトークン取引所、STOを実施するプロジェクトサイドです。通常のプロセスとしては、プロジェクトは特定のセキュリティトークン発行プラットフォームを選定し、KYCサービス、法律事務所およびその他の技術的なサービス提供者のサービスのコンプライアンス要求を満たした上でこれらの承認を受け、そのプラットフォームの上で自分自身をアセット化したトークンを発行することで市場の適格投資家から資金を調達します。

一定の期間が経過すると、発行されたアセット化されたトークンは、流通市場での取引のための特別な取引所で扱うことが可能になります。

STO(セキュリティ・トークン・オファリング)研究:技術革新の伝統金融への回帰出典:今日投条

STO発行規格(発行プラットフォーム)

セキュリティトークン発行プラットフォームは、現実の資産を証券化トークンに紐付けるための共通の標準化されたテンプレートとプロセスを提供しています。前述したように、従来型のユーティリティトークンとセキュリティトークンとの違いは、現実世界の資産・権益との関係がより密接で、より多くの外因性的な規制とその整備が必要になる点であり、それゆえに市場でのセキュリティトークン発行プラットフォームは、皆これらに関して彼ら自身のソリューションを提案しています。

最もよく知られているのが TokensoftがEthereum上で提唱したERC1404スタンダードで、これはERC20を基礎としてさらに2つの機能を追加しています。一つは送信されたトークンがロックアップ期間内にあるのかどうか、また受信者がホワイトリストに登録されているかどうかをトークン発行者に確認させる機能、もう一つは取引が制限されている理由について説明させる機能です。

ERC-1404以外にも、標準規格やプラットフォームの他の比較的よく知られたものとしてはPolymath、Harbor、Securitize、Swarmなどが含まれており、PolymathとSwarmは独自のICOを完了しています。これらのプラットフォームの大部分はイーサリアムを改良した者であり、また多くの金融・規制についての要素をその中に組み込んでいます。

Polymathは、資産のトークン化実現を支援するプラットフォームであり、また標準化された基礎的なプロトコルであるST-20を提供しています。 Polymathのプラットフォーム上には、トークン発行者、KYCサービス提供者、開発者、法律の専門家、投資家など、複数の関係者が集まっています。

プロジェクト側はプラットフォーム上でST20プロトコルを用いて自分たちのトークンを生成し、プラットフォーム上で法律専門家を選定してコンプライアンスを遵守、それをスマートコントラクトのプロトコルに書き込み、投資家はプラットフォーム上のKYCサプライヤーが認証を完了した後にプロジェクトが発行したトークンを購入できるようになります。

例えば、もし一つの実体が米国の投資家にのみストックを発行すると決めた場合、その証券トークンは検証済みのチェックリストを通過し、全てのトランザクションが承認済みのリスト上の米国投資家にのみ許可されることによって、初めて完成します。

STO(セキュリティ・トークン・オファリング)研究:技術革新の伝統金融への回帰

Harbor(ハーバー)

Harborは分散型コンプライアンス契約を確立しており、Harborが提案しているR-Token(regulated token)スタンダードは、セカンダリーマーケットでのコンプライアンス遵守を強調しています。

このスタンダードは3つの要素(1)Rトークン、(2)監視機関サービス、(3)サービス登録 から構成されています。各取引は前提として規制当局によって承認されています。同時に、この規格はチェーン的なトレード・コントローラ(Trade Controllers)に対して、取引を行う者が取引に参加しても良いか、ロックアップを解除しても良いかどうかを決定することを求めます。

Securitize(セキュリタイズ)

Securitizeはトークンの発行者が合法的に発行、投資、トレード、配当そして投票といった有価証券のライフサイクルを完了させられるように、DS token, DS Dapps, DS Services 等を含むDS(digital securities)エコシステムを確立させています。

STO(セキュリティ・トークン・オファリング)研究:技術革新の伝統金融への回帰出典:Securitize whitepaper

今回は最新のSTOのエコシステムを形成するメインプレイヤーについて見てきました。次回はSTOに力を入れている取引所について、既存の証券取引所と仮想通貨取引所の双方から、見ていきたいと思います。

連載「STO解説コラム」
第1回:STOの基本概要~SEC登録届出プロセスまで解説
第2回:STOに適用の免除規定~コンプライアンス要求まで解説
第3回:STO市場のエコシステム~主要プレイヤーまで解説

参考
一文读懂Security Token,以及Security Token 2.0堆栈
Securitize whitepaper

・Cryptoeconomics:監修
CryptoAge Meika Miyamoto氏(@meikamiyamoto97):執筆

Source: 仮想通貨ビットコイン

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