ユーティリティトークンの現在地、価値のあるBATとZRXの事例

なぜユーティリティトークンの価値説明は難しいのか

加えて、仮にある程度の経済圏が創出をされたとしても、ユーティリティトークンには理論的に価値が非常につきにくいです。

貨幣数量説を応用したユーティリティトークンの理論価格算出方法としては、海外のクリプトファンドのプレイスホルダー(Placeholder)のクリス・バーニスク(Chris Burniske)氏が提唱をした計算式がよく知られています。

フィッシャーの交換方程式を応用した以下の式です。

MV = PQ

各変数が持つ意味は以下の通りです。

  • M(Size of the asset base):対象のネットワークの経済規模
  • V(Velocity of the asset):流通速度
  • P(Price of the digital resource being provisioned):ネットワークで
    提供するサービスの価格
  • Q(Quantity of the digital resource being provisioned):ネットワークで提供されるサービスの利用回数

上記に基づいてM(マーケット規模)つまりは理論バリュエーションを下記のように求めるというものです。

M = PQ/V

この式に基づくと、結果的にほとんど、というより全てのユーティリティトークンは現在理論価格以下ということになります。

それらは経済圏を創出できない以前に、この中で重要な変数であるVelocity(流通速度)を上げることが非常に難しいからです。平たく言えば、これがユーティリティトークンが投資対象として優れない理由です。

最も優良なユーティリティトークンと思われたZRXとBATの現在地

このような理論を基にほとんどのユーティリティトークンが価値を潜めたのが、2018年前半から今までの動きでした。

とはいえ、トークン価格の上位に位置をしているいくつかユーティリティトークンがあり、それがZRXとBATです。

正確にはZRXはガバナンストークンですが、ユーティリティトークンとしての機能も持ち合わせたハイブリッドモデルです。ZRXトークンはDEXリレーヤーの取引手数料支払いに使用するユーティリティトークンであり、プロトコルの方向性への投票権利を持つガバナンストークンです。

0xの概要については、こちらのレポートが詳しいです。

BATトークンは、Brave Browser内の広告ネットワークや、チップに利用をするユーティリティトークンです。それぞれユーティリティトークンとしては、執筆時点で最も価値がついているトークンです。

0x(ZRX)もBrave Browser(BAT)もプロダクトの進捗は目覚ましいですが、これらでさえ、現在ユーティリティトークンのあり方として批判されつつあります。仮想通貨関連のポッドキャストを配信しているステファン・リベラ(Stephan Livera)氏もツイッターで同様の批判をしています。

Brave Browserに関しては、ネットワーク内でBATトークンが必要なく、Lightning Networkを用いたビットコインのマイクロペイメントで十分だという意見があります。

0xに関しては、ZRXトークンの必要を感じないDDEX(0xリレーヤー)が0xのコードをフォークして、0xのエコシステムから出ていく趣旨の発表をしています。取引手数料の乗り物にZRXが必要なことがユーザビリティを毀損しており、フォーク後はトークンを排除すると発表しています。

フォーク時には、流動性のシェアモデルなど、いくつかの改善もほどこすと発表していますが、ユーティリティトークンとしてのあり方に疑問が投げかけられていると言えるでしょう。

前述したように、0x(ZRX)もBrave Browser(BAT)もプロダクトの進捗は目覚ましいです。だからこそ出てきている批判ともいえ、両プロジェクトとも、トークンを経済圏に組み込めるかは踏ん張りどころであり、 ユーティリティトークンの現状としては、良いケーススタディでしょう。 

参考資料:https://coinchoice.net/how-utility-token-is-example-of-bat-and-zrx/ 

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Source: Ripple(リップル)仮想通貨情報局

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