Ethereum2.0でのバリデータへのリワードについて新しい提案の解説

Ethereum2.0でのバリデータへのリワードについて新しい提案の解説

プルーフ・オブ・ステーク(PoS)が導入されるEthereum2.0でのバリデータへのリワードについて新しい提案が、イーサリアム(Ethereum)の共同創業者であるヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)から提案されました。この背景や以前の提案はこちらのコラムで解説しています。

イーサリアム(ETH)の価格・相場・チャート

提案されたバリデータの報酬増加

新しい提案では、それ以前に提案されていたバージョンと比べ、バリデータが得られる報酬は増えてます。新しい提案では、バリデータの数により、ノードの報酬は以下のようになります。

新たな報酬の提案

参照:Github

バリデータノードに与えるブロック報酬の決定の方向性としては、大まかに次のように考えられています。

  • バリデートノードが少ない場合は、より多くのノードがバリデートに参加するように、報酬幅が増える→より多くのバリデータがネットワークに参加して、ネットワークの堅牢性が高まる。
  • 多くのノードがバリデートをしていた場合、ブロック報酬が下がっていく→ETHのインフレーションレートが下がることになり、ETHを保有する全体の人にとって望ましい。

考えられるリワードが引き上げられた背景とは?

Etheruem Foundation(イーサリアム財団)のリサーチャーであるジャスティン・ドレイク(Justin Drake)氏は、最初のローンチでは、ネットワーク全体で3.200万のETHがステーキングされることをターゲットにすることがいいのではないかと意見しています。

3,200万のETHがステーキングされる場合、ネットワークのインフレーションレートは年間1%、バリデーターノードの最大のリターンは3.3%です。1,000万-3,000万のETHがステーキングされている場合の年間の最大リターンは、6%近くになります。

今回の提案で、このリワードが引き上げられた背景としては、現在、レンディングサービスなどが多く立ち上がっており暗号通貨に対して利息を得れる手段が増えていることから、少ないリワードでは十分なバリデータノードが集められないことが懸念されているからだと思われます。

台頭するレンディングサービスとの関係

レンディングサービスよりバリデータノードのほうが、セットアップや保守の手間は遥かに面倒であるという事実があります。

ブロックファイ(BlockFi)などのレンディングサービスでは、ETHの預け入れをすると、年間6%の利息を受け取れます。500ETH以上を預けるとこの利息は下がりますが、それでも十分に魅力的な利息です。これに対してセットアップが面倒な バリデータノードの報酬がレンディングサービスの利息を下回るとノードを立ち上げる人は少なくなるでしょう。それは、ネットワーク内にノードが少なくなり、分散性の低下、検証ノードが少なくなり堅牢性が損なわれることを意味します。

他にも、現在ETHをコントラクトアドレスにロックアップして、なにかしらのサービスや対価にアクセスできる設計のプロジェクトが数多くあります。メイカーダオ(MakerDAO)やコンパウンド(Compound)、オーガー(Augur)などがそれに当たり、これらのスマートコントラクトにはETHの全供給量の約3%が格納されています。

今後、これらの経済圏が成長すると、この割合はさらに増えるでしょう。それは、ステーキングに回るETHが少なくなることも意味します。そういったことも考慮をしながらバリデータノードへのリワードが調整・議論されています。

これらは、ETHの投資判断にも将来影響し、過去に配信したこちらのレポートも、ETHを投資対象として検討するにあたり、非常に有意義な情報になっています。ネットワークのトランザクション手数料としてのアセットの域を超えつつあるETHならではの悩みの種とも言えるかもしれません。

イーサリアム(ETH)リアルタイムチャート

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Source: 仮想通貨ビットコイン

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