「ゆるい疎結合ネットワーク」に着目するLCNEM木村氏 メジャーアップデートが予定される仮想通貨ネムを語る

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「これからはゆるい疎結合なネットワークが主流になってくるのだと思います」

ネムを使ったステーブルコイン「LCNEM Cheque」を開発する木村優氏は今後のブロックチェーンの動向について、このように予想する。今秋にメジャーアップデート「カタパルト」が予定されているネム。他国に比べ日本で広く普及し、開発しやすいブロックチェーンとして注目が集まる。

木村氏が開発を進めるLCNEM Chequeは、ネムのブロックチェーンを使って発行するステーブルコイン。「前払式支払手段」という法的枠組みを利用することで実現した日本初の商用されたステーブルコインだという。木村氏は、金融庁に直接問い合わせ法的に問題がないというお墨付きを得た

「疎結合なネットワークが主流になる」とは自身が手がけるステーブルコインとどう関わってくるのか。また、なぜネムに注目するのか、今後の開発環境の中でネムはどのような位置付けになるのかをコインテレグラフ日本版に語ってもらった。

中規模開発はイーサリアム、小規模開発はネムに

ネムは世界中で普及の兆しがあるが、その中でも日本は特に活動が活発だ。

ネムが普及したのは「使いやすさ」に優れているからです。特にネムはインフラサイドだけでなく、フロントエンジニアも抵抗なく開発できることが普及している要因ではないでしょうか。

特にマルチシグ(複数の秘密鍵による署名)機能を採用しているネムはセキュリティの面で優れている。マルチシグはイーサリアムでも使われているが、木村氏は

イーサリアムはマルチシグを自分で作らなくてはいけません。その上、一旦構築し、動き出してしまうと再設定しづらい。一方、ネムのマルチシグはすでに用意されているものが使え、再設定が可能です。再設定が可能であれば、関わる人間の出入りがしやすくなり、開発や事業面から考えても使いやすくなる。複数人の署名者を付け替えることができることで世代交代という長い視点で運用できるのは面白い。

と解説する。さらに学習コストが低いことが事業にしやすいという。

他のブロックチェーンではマルチシグのアドレスを作成したら、その後の署名者が変えにくい。価値の安定を目指すステーブルコインのようにデリケートなものの場合、セキュアに運用する為にマルチシグが変更しやすいというのは大きな利点になる。

イーサリアムは応用が利く一方で、ネムは構築が簡単で初期コストが安い。木村氏は「中規模開発であればイーサリアム、小規模開発であればNEMという住み分けが今後進む」と予測する。

カタパルトでマルチシグの多階層化に期待

ネムの利点をさらに強化すると期待されているのがメジャーアップデート「カタパルト」だ。大きな変化として木村氏は「マルチシグの多階層化」を挙げる。従来、マルチシグは「一階層のみ」で、マルチシグアドレスの参加者は別のマルチシグアドレスに参加できなかった。

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これが今回のアップデートにより、「マルチシグアドレスを持っている人が他のマルチシグアドレスに参加できるようになる」(木村氏)。これについて木村氏は

マルチシグが「多階層」になることで開発の柔軟性が飛躍的に上がります。ここまでセキュリティにこだわっているのは他にはないのではないでしょうか。

と期待する。その他にも複数のトランザクションを1つにまとめて処理できるアグリゲートトランザクションの実装も予定され、より使いやすさが増すと考えられている。

「小規模開発であればイーサリアムよりもネムの方が優位」という木村氏。ネムの開発のしやすさから小規模開発で今後も需要が高まるとみている。そしてサービスが多く開発された後に、それらがネットワークで結びつく。しかし、こうした”ネットワークでの結びつき”は現状のブロックチェーンでは実現しにくかった。

そこで木村氏が最近注目しているものが、開発の柔軟性を高める「コスモス(Cosmos)ネットワーク」だ。

ゆるいつながりを目指し、Cosmosに注目

コスモスネットワークは「ブロックチェーンのインターネット」として現在、注目のブロックチェーン。

【関連記事:「ブロックチェーンのインターネット」今注目のCosmosとは何か

コスモスが注目されている背景には既存のブロックチェーンでは送金が遅延したり、手数料が高額になったりするなどスケーラビリティの問題があり、木村氏もこれまでのブロックチェーンは「やや窮屈だった」とみる。

現在の多くのブロックチェーンは「渋滞」してしまいます。スケーラビリティの問題など課題が多い。その点、コスモスはこうした課題を解消できるのです。

これまで、それぞれ異なるブロックチェーンはイーサリアムのスマートコントラクトなどで結びつけることができた。しかし、スマートコントラクトなどで異なるブロックチェーンを結びつける時には片方のブロックチェーンを変更すると、もう一方も再構築する必要があるなど非常に手間がかかっていた。

それがコスモスでは結びつけるハブ部分を構築しておけば、ブロックチェーンを変更しても他のブロックチェーンに影響を与えることがない。木村氏はこれを「ゆるい疎結合ネットワーク」と表現する。

疎結合なネットワークでは仮にネットワークが分裂しそうになっても、全体を解決するのではなく、分裂したところだけを修正すれば修復できる。そのため、大規模開発にはイーサリアムよりもコスモスネットワークを使うことで開発しやすくなる。

こうした流れから木村氏は「コスモスは今後、イーサリアムがカバーしていた大規模開発部分にとってかわる」と予想。「開発側にもユーザー側にとってもメリットのあるサービスの幅が広がっていく」と話す。

ライトニングネットワークとCosmos、ネムを利用する

木村氏はLCNEMでコスモスネットワークを使ったサービスの展開を予定している。

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現在はネム上に日本円のステーブルコインを発行できる。今後はCosmosネットワークに接続する独自のブロックチェーンでも日本円ステーブルコインを発行できるようにし、NEMのマルチシグと合わせたブロックチェーンを構築する。ステーブルコインとライトニングネットワークの請求書の両方をLCNEMに送ることで、LCNEMがビットコイン建でのライトニングネットワーク支払いを代行するというサービスだ。

ビットコインのスケーラビリティ問題解決を目指すライトニングネットワークは、その速度からIoT機器への親和性も高く、高速でさまざまなサービスに応用が可能だ。

ユーザーはビットコインを持たず、価格変動を受けなくてもLCNEMは一瞬で送ってあげる、ということができます。ライトニングネットワークを使うことで、事前契約をしてないけども海外から支払って機械を一瞬だけ使うということも考えられるし、手数料も安くすむため事業への応用もしやすい。

世の中には多くのブロックチェーンがあり、一つのブロックチェーンの動向を追うだけで手一杯になる。それぞれのブロックチェーンには長所があり、それぞれを組み合わせることができれば、新サービスの開発は急速に進むだろう。木村氏は、

ライトニングネットワークとコスモスをネムという使いやすいところから攻めていきたい。

と考えている。今後、ブロックチェーンを結びつけることで、どのようなサービスが生まれてくるのか。木村氏だけでなく、様々なプレイヤーが集まり、新しいサービスの普及が進むことに期待したい。 

参考資料:https://jp.cointelegraph.com/news/lcnem-kimura-focus-on-loose-coupling-network-talking-about-nem 

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Source: Ripple(リップル)仮想通貨情報局

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