ライトニングネットワークは成長を続けるも、ユーザーエクスペリエンスに課題

ライトニングネットワークは成長を続けるも、ユーザーエクスペリエンスに課題

発展を続けるライトニングネットワーク

ライトニングネットワーク(Lightning Network)は、ビットコインのレイヤー2にあたる技術で、高速な送金やマイクロペイメントを可能にします。これはオープンソースコミュニティで以前から開発されてきた領域です。既にライトニングネットワークはメインネットで稼働し送金も行なわれており、それについては以前に下記コラムで解説をしました。

関連:ライトニングネットワーク(Lightning Network)を解説、2019年はさらなる進歩に期待

執筆時点で最新の状況で約1,000BTC(執筆時点のレートで約9億5,000万円)が、このライトニングネットワーク上にデポジットされています。

ライトニングネットワークに関するデータ
出典:Grafana Labs

未成熟なユーザーエクスペリエンス

一方でこのライトニングネットワークについて、体験したことある読者・ユーザーは決して多くはないでしょう。まあ同技術はエンドユーザーが決して使いやすいものにはなっていません。具体的にどのように使いにくいのでしょうか。

ここではTwitterのアカウントなどに対してライトニングネットワークでマイクロペイメントのチップができるアプリケーションであるtippin.meを使った体験を紹介します。

関連:ビットコイン(BTC)をツイッターで送金、ライトニングネットワークを使用したプロジェクト

tippin.meのウェブサイト
出典:tippin.me

同アプリはツイッター社の共同創業者で最高経営責任者(CEO)のジャック・ドーシー(Jack Dorsey)氏も登録をして話題になりました。

https://platform.twitter.com/widgets.js

また、同アプリでは下記のような数行のコードを埋め込むだけで、自分のブログやwebサイトにライトニングネットワークを利用したチップ受け取りボタンを設置できます。このサービスを登録したばかりでは、アカウント内にビットコインはありません。そこでライトニングネットワークを経由した入金が必要になります。

同サービスでは、執筆時点でオンチェーントランザクションの入金を受け付けていません。
つまり、取引所でビットコインを買ってこのサービスに送金したり、誰かからオンチェーンのビットコインをそのまま受取るということはできません。

他のtippin.me のアカウントから送金してもらうか、または自分でライトニングネットワークに対応したウォレトから送金をするしかありません。ライトニングネットワークを使用して送金を貰おうとした場合、Ivoice(請求書)を発行する必要があります。これはライトニングネットワークが双方向のペイメントチャネルであるために必要となる動作です。

ここまで行うと、tippin.meで送金体験ができるようになります。しかし、tippin.meで受取ったビットコインを他のウォレットに引き出したり、取引所に送って売却をしたい場合、それはできません。tippin.meでは、オンチェーンの引き出しができないからです。この場合、ライトニングネットワークに対応しているウォレットに送金をして、その場合かつオンチェーントランザクションにも対応しているウォレットを選ぶ必要があります。

将来解決が期待されるエクスペリエンス

これらから分かる現在のライトニングネットワークのユーザーエクスペリエンスの悪さには、さまざまな要因があると言えます。

例えば、オンチェーントランザクションとオフチェーンのトランザクションを両方実装することや、ユーザーの持つライトニングネットワークの資産をオンチェーンのビットコインに移動させる設計が難しいことなどがあります。その他にも、受け取りの際に常にinvoiceを送る必要性がありことや、ライトニングノード(Lightning Node)やチャネルのマネジメントを全てのエンドユーザーができないことなどが影響しています。

将来的にはエンドユーザーがオンチェーンとオフチェーンの違いも意識しないで使えるユーザーエクスペリエンスが実現されることが望まれますが、そこまでは時間がかかると言えるでしょう。ただし、いずれの課題についても、解決策が議論・提案されており、時間をかけて解決に向かうことは間違いないでしょう。

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Source: 仮想通貨ビットコイン

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